どうも!文系受験数学のダイです!


順列・組み合わせの入試問題のパターンを知りたい!おいしいとこだけ!笑
今日はこのような疑問にお答えしていきます!
順列と組み合わせの区別って難しいですよね。
大抵の場合、これらの違いは「順番を考慮するか否か」と教えられます。
しかし、問題によっては「順番を考慮する」の意味やイメージがしずらく、その判断は難しいです。
そのため、今回は、順列と組み合わせの違いを大学入試の厳選問題6問を使って徹底解説!

受験数学の順列と組み合わせは、パターン化しています!問題を通して、$P$と$C$の使い分けをイメージできるようにしよう!
目次
順列と組み合わせの基本

まずは順列と組み合わせそれぞれの意味とイメージを確認しよう!

順列と組み合わせの基礎が大丈夫な人はここをクリックして、$P$と$C$の違いまでスキップできるよ!
順列$P$とは

- 2つ以上のものを順番を考慮して一列に並べる並べ方。
- 異なる$n$個のものから$r$個とって並べる順列の総数は${}_n P_r$
- ${}_n P_r$ = n×(n−1)×(n−2)
- ${}_n P_r$は、エヌ・ピー・アールと読む。
- $P$は、英語Permutation(配列)の略。
順列は、必ず並べるもの1つ1つに順番をつけて一列にします。
例えば、5人の学生から会長、副会長、書記の計3人の決め方。
順番よく1人ずつ人を選んで
- 1番目に選んだ人を会長!
- 2番目に選んだ人を副会長!
- 3番目に並んだ人を書記!


会長→副会長→書記を、1番目→2番目→3番目と順序立てて決めるイメージだね!
逆に順番を変えると役割が変わってきます!

先ほどと違って女の子が1番目に選ばれたので、副会長から会長に昇進しています!

なるほど!順番を変えるとその状況や意味が変化するのか!
順列公式の証明や計算方法のコツはこちらで徹底解説しています!
組み合わせ$C$とは

- 物・事・人の選び方
- 異なる$n$個のものから$r$個を選ぶ時の選び方は${}_n C_r$
- ${}_n C_r$=$\frac{{}_n P_r}{r!}$
- ${}_n C_r$は、エヌ・シー・アールと読む
- $C$は、英語のCombination(組合せ)の略
組み合わせは、物事の選び方です。

レストランでの注文をイメージすると分かりやすいよ!

メニューから、ポテトを選んだり、ハンバーガーを選んだり色々な選び方があるよね。
同じポテトを選んでも、
- ポテト、ハンバーガー
- ポテト、ピザ
- ポテト、フライドチキン
色々なパターン・組み合わせがあるよね!

組み合わせでは、「実際に何パターンあるのか」を数値化して求めるんだ!
組み合わせは、ただ選ぶだけです。そのため、順列と違って順番を考慮したり、一列に並べたりしません。
例えば、先ほどの注文の組み合わせを
(ポテト、ピザ) → (ピザ、ポテト)
のように順番を変えても、注文の内容には変化ありません。

組み合わせは、順番を気にせず並べないという特徴から「並べない順列」と言うんだ!
組み合わせ$C$に関する以下のような質問はこちらの記事を確認!
- 組み合わせ$C$の計算のコツ
- 組み合わせ公式の証明
- 公式${}_n C_r$=$\frac{{}_n P_r}{r!}$で、階乗$r!$で割る理由
- 組み合わせ入試問題の出題傾向
順列と組み合わせの違いと見分け方

順列と組み合わせは3つのポイントで区別していこう!
- 順番によってその状況が変わるか否か
- 問題文でのキーワードで判断する
- 典型問題を覚える
順番によって状況が変わるか否か
順列と組み合わせの違いは、順番を考慮するか否かです。
- 順列: 選ぶ際に1つ1つ順番をつけて一列に並べる
- 組み合わせ: ただ選ぶだけで順番を気にしない!並べない!

順番を考慮するの意味とイメージも押さえておく必要があるよ!
- 順列: 順番を変えると状況が変化する
- 組み合わせ: 順番を変えても状況は変化しない
例えば、ある3人から2人を選ぶ選び方の総数。
問題を解く前に、順番を変えることで状況が変化するかを考えます!

具体的に3人に名前をつけて、2人を選ぶイメージをしよう!

例えば、たけしとみゆの2人を無作為に選んで順番を変えてみます。
- たけしーみゆ
- みゆーたけし
上記のように順番を変えても状況は変化しません。
つまり、
- たけしーみゆ
- みゆーたけし
順番は変化しても同じです!
そのため、順番を考慮しない組み合わせ$C$でこの問題を解きます!
全体3人($n$)から2人($r$)を選ぶので、公式${}_n C_r$に代入します。
${}_3 C_2$=$\frac{{}_3 P_2}{2!}$=$\frac{3×2}{2×1}$ = 3通り!

樹形図で見ても選び方は3通りです。
樹形図: 物事の組み合わせやパターン数を視覚的に表したもの。

じゃあ、順番を変えて状況が変化するとはどういうことなんですか?
以下のような問題が、順番を考慮して状況が変化する典型問題です。
たけし、みゆ、さとしの3人から会長、副会長の2人を選ぶ選び方の総数はいくつあるか。

先ほどの問題とは違って、選んだ2人に会長、副会長と役割をつけているね!
たけしとみゆの2人を選んで会長、副会長に選ぶイメージをしよう!

1番目に選んだ人を会長、2番目に選んだ人を副会長に任命します。
- 会長: たけし ー 副会長: みゆ
- 会長: みゆ ー 副会長: たけし
順番を変えることで、たけしとみゆの役割が変化しています!

たけしーみゆ、みゆーたけしと順番を変えると、たけしが会長になったり、みゆが会長になったりと状況が変化しています!
このような場合を「順番を考慮する」と言います。そして、順番を考慮するので順列$P$を使って解くことができます!
順番を考えて3人($n$)から2人($r$)を選ぶので、順列公式$P$に代入します。
異なる$n$個から$r$個を順番を考慮して選ぶ総数は、${}_n P_r$ = n×(n−1)×(n−2)
${}_3 P_2$ = 3 ×(3−1) ×(3−2) = 6通り!

樹形図で見ても6通りの選び方があるのが分かります!
今回の問題では、順番を考慮することで「役割(会長、副会長)が変化」しました。
✔︎順番を変えると状況が変化するか否か
- 組合せ: 順番を変えても状況は同じ! たけしーみゆ、みゆーたけしも同じ!
- 順列: 順番を変えると状況が変化する。たけしーみゆ、みゆーたけしは全く違う!
問題文のキーワードで判断する

順列と組み合わせの区別は、問題文のキーワードで判断できる場合もあるよ。代表的なキーワードを押さえておこう!
- 一列に並べる=順列
- 会長、副会長などの具体的な役割=順列
- 赤組、白組の組分け=組み合わせ
✔︎キーワード: 一列に並べる

順列は、一人一人に順番をつけて一列に並べるイメージだったね!
そのため、問題文で「一列に並べる」を見つけた時は、順列$P$を疑いましょう!

学生6人から3人を選んで一列に並べる並べ方はいくつあるか。
一列に並べるので、${}_6 P_3$ = 6×5×3=90通り!

「一列に並べる」は順列$P$を使おう!
✔︎キーワード: 具体的な役割の名称
会長、副会長などの具体的な役割を決める場合は、順番を考慮するので順列です。
以下に具体的な例題を挙げておきます。
- 7人から会長、副会長、書記の3人を選ぶ
- 5人の学生から議長、副議長の選び方
ここで重要なのは、役割の名称が具体的かどうかの判断です。
- 役割の名称が具体的=順列
- 役割の名称が具体的でない=組み合わせ
以下のような場合は組み合わせを使います。

5人の学生から学級委員を2人選ぶ選び方はいくつあるか
「学級委員」は、会長・副会長のように具体的ではなく抽象的です。
AさんとBさんを学級委員として選びます。
- 学級委員: Aさんー学級委員: Bさん
- 学級委員: Bさんー学級委員: Aさん
AさんとBさんの順番を変えても役割は同じですよね!

AさんーBさん、BさんーAさんの2つを区別しなくていいから組み合わせ$C$を使うんだ!
選んだ役割が会長か書記の場合は、
- 会長: Aさんー書記: Bさん
- 会長: Bさんー書記: Aさん
と順番を変えると役割が全く変わってきます!


会長と書記では、仕事の内容や責任の重みも違ってきますね。

そう!だから、役割が具体的な場合は状況が変わるから順列!そうでない時は、組み合わせ!
✔︎キーワード: 赤組、白組などの組に分ける
問題文に、赤組、白組やA組、B組などの2つ以上の組に分ける場合は組み合わせ$C$です!

6人を2人ずつ赤組、白組の2組に分ける分け方はいくつあるか。
このように問題文で、組を分けるキーワードを見たら組み合わせ$C$を疑いましょう!
組分け問題のコツや求め方はこちらで詳しく解説しています!
キーワードに頼りすぎてはダメ!
学校の定期試験などでは、キーワードで順列・組み合わせを判断できます。しかし、入試問題では「順番によって状況が変化する否か」で判断する場合がほとんどです。

キーワードでの判断に頼りすぎず、問題によって順列か組み合わせか考える習慣を身につけましょう!
典型問題を覚える

入試問題には、型・パターンがあります。
ここでは、順列と組み合わせの入試出題パターンを紹介します。
問題演習する際に、出題パターンを意識することで順列と組み合わせの問題を区別できるようになります。
- 人・物を(ある特定の条件下)一列に並べる並べ方の総数
- 人・物に具体的な役割(会長、副会長等)を与える選び方の総数
- 人・物を円形に並べる並べ方の総数
- 複数の数字を並べてできる整数の総数
- 辞書式問題(ある特定の文字、数字が何番目に現れるか)
人・物を円形に並べる並べ方を円順列いいます。こちらの記事で詳しく解説しています!
辞書式問題の求め方は以下の記事を参考に!
- 人・物に具体的な役割を与えずに選ぶ選び方
- 最短経路、最短距離の問題
- 正五・七角形から頂点を選んでできる三角形の総数
- いくつかの平行線を選んでできる平行四辺形の総数
- 2つ以上の組に分ける組分け問題
組分け問題はこちらの記事で解説しています!

最後に、これらの典型問題を実際に解いてみよう!
順列・組み合わせの入試問題6選

「順番を考慮するのか否か」の判断を実際の問題を通して練習してみよう!
男女の並び方問題

男子6人と女子4人が一列に並ぶ時、次のような並び方は何通りあるか。
- 両端に男子が並ぶ
- 両端に少なくとも女子が1人並ぶ

問題文に「一列に並べる」がある!順列だ!!
✔︎両端に男子が並ぶ並び方

この問題は2つのステップで解くんだ!
- 両端の男子の並び方を考える
- 真ん中(両端以外)の人の並び方を考える
まずは、両端に男子を1人ずつ固定します。

男子全員は6人で、そのうち2人が両端に並ぶことになります。
全体6人($n$)から、2人($r$)を選んで一列に並べるので${}_6 P_2$ 。
次に真ん中に並ぶ人達の並び方を求めます。
両端に男子が並べば、真ん中には男子と女子がどのように並んでも大丈夫です。
両端の男子2人を除いた残り8人の並び方です。

男女含めて残り8人($n$)から8人全員($r$)を選んで一列なので${}_8 P_8$。
また、この${}_8 P_8$を$8!$と階乗を使って表せます!
- 階乗: 異なる$n$個のものから$n$全てを選んで一列に並べる並べ方。ビックリマークを使って表す。8人全員を選んだので$8!$
あとは求めた値を積の法則でまとめます。
両端が男子=両端の並び方×真ん中の並び方
=${}_6 P_2$ × $8!$
=6×5 × 8×7×6×5×4×3×2×1
= 1209600通り
(解答終了)
同時に起きる時は積の法則!かけ算!
両端に男子が並ぶ並び方は、
- 両端に男子が1人ずつ並ぶ
- 真ん中の並び方
これら2つのステップは同時に起こります。そのため、かけ算をします!
✔︎両端の少なくとも1人は女子
問題文で「少なくとも」を見たら余事象を使おう!
余事象: あるものの正反対を考えること。
例: サイコロで「偶数の目が出る」の余事象は、「奇数の目が出る」。
両端の少なくとも1人は女子は、
- 両端に女子が2人
- 両端に女子が1人
2パターンあり、これら全てを計算しないといけません。
しかし、余事象を求めて全体の場合の数から引くことで「両端の少なくとも1人は女子」が1回の計算で求まります!
まず、「両端に少なくとも女子が1人」の余事象を考えます。
これの反対は「両端に女子が0人」、つまり「両端に男子が並ぶ」です!
全体の場合の数−両端が男子(余事象)
=「少なくとも1人が女子」を求められます!
全体の場合の数は、10人全員を一列に並べるので$10!$。
余事象「両端が男子」は先ほど求めた1209600通り。
全体から余事象を引くので、
求める場合の数=$10!$−1209600
= 10×9×8×7×6×5×4×3×2×1−1209600
= 3628800 − 1209600 = 2419200通り!
(解答終了)
整数の並べ替え問題

1,2,3,4,5の異なる5つの数字書かれたカードを並べて、5桁の整数を作るとき5桁の整数はいくつできるか。

まず、順列か組み合わせどちらを使うか判断しよう!
実際にこれらの数字を使って整数を作ろう!
5つの数字1つ1つ選んで一列に並べて、5桁の整数を作ります。

同じ5つの数字を使っていますが、345の順番が変わるだけで違う整数になります。12345と12453は違う整数です。
つまり、順番によって整数の意味・状況が変わるので順列$P$です!
異なる5つの数字から5個を選んで順番よく並べるので${}_5 P_5$。
5個全てを選ぶので階乗を使って$5!$でもOK!
よって5桁の整数の総数は、
${}_5 P_5$=$5!$=5×4×3×2×1=120通り
(解答終了)
じゃんけん問題

5人がじゃんけんをする場合のじゃんけんの出し方は全部で何通りあるか。

この問題も順列なのか組み合わせなのか区別していこう!
実際に5人がじゃんけんをする場合を考えてみましょう!
ここでは5人をA, B, C, D, Eと名前をつけます。

B, C, Dの3人がチョキを出しているので、勝者はA, Eの2人です。
では、このジャンケンを出し方の順番を変えてみます。

BとDのチョキと、AとEのグーの順番を入れ変えました。
このじゃんけんの勝者はB, Dです。
先ほどの勝者はA, Eだったので、じゃんけん出し方の順番を変えると勝者が変わる。

つまり、順番によって状況が変わっているよね!だから、順列だ!
今回は公式を使わなくても簡単に解けます!
5人それぞれにグー、チョキ、パーと同じ出し方が3通りずつあるからです。


5人それぞれが、グー、チョキ、パーの3つからどれか1つを選ぶよね。

よって、5人のジャンケンの出し方の通りは
= 3×3×3×3×3 = 243通り
このように5人それぞれに同じ選択肢がある並び方を重複順列と言います。
同じものを繰り返し使って一列に並べること。
$r$種のものを重複を許して$n$回繰り返す重複順列は$n^{r}$通り
今回問題では、グー、チョキ、パーの3種類($r$)を5人($n$)で選ぶジャンケンだったので、$3^{5}$ = 243通りと公式を使っても解けます。
通常の順列では、必ず異なる$n$個のものから$r$個取って一列にします。
整数を作る問題でも、それぞれ異なる5つの数字、男女の並べ替え問題でも、男女一人一人違う名前の人間でした。

つまり、同じものを選んで並べる場合は通常の順列$P$ではなく、重複順列$n^{r}$を使います!
最短経路・距離の問題

上の図のような道でAからBまで行くとき、次の場合の最短経路はいくつあるか。
- 点Aから点Bまでの最短経路
- 点Sを通る最短経路

この問題も順番を変えて状況が変化するか見ていこう!
まず、点Aから点Bまでの最短経路を考えます。

点Aから上にスタートします。
点Aから点Bに行くには、最低でも上に3回、横に7回の移動が必要です。
では、点Bへ進む順番を変えてみましょう。

今度は点Aから横にスタートします。
横から進んでも、上に3回、横に7回の移動が必要で結果は変わりません。
つまり、順番を変えても状況が変化しないので組み合わせです!
✔︎点AからBまでの最短距離
点Aから上に3回、横に7回移動することが点Bまでの最短距離です。
上3回、横7回の全体10回の移動です。
全体10回($n$)の移動から、
- 上に3回移動する=${}_{10} C_3$
- 残り7回のうち7回横に移動=${}_7 C_7$
あとはこれらを積の法則でまとめます!
点AからBまでの最短距離=${}_{10} C_3$×${}_7 C_7$
= $\frac{{}_{10} P_3}{3!}$×$\frac{{}_7 P_7}{7!}$
= $\frac{10×9×8}{3×2×1}$×$\frac{7×6×5×4×3×2×1}{7×6×5×4×3×2×1}$
=120通り!
(解答終了)

上の図のような道でAからBまで行くとき、次の場合の最短経路はいくつあるか。
②点Sを通る最短経路
次は、点Aから点Sを通って点Bまで行く最短経路を考えます。
このように中継地点がある場合は、
- スタート地点Aから中継地点S
- 中継地点Sから目的地B
のように2つに分けて考えます。

✔︎地点Aから中継地点Sまでの移動
点Aから点Sまでは、上1回と横4回の最低5回の移動が必要です。
全体5回($n$)の移動のうち、
- 上に1回=${}_5 C_1$
- 残り4回の動きで横に4回=${}_4 C_4$
積の法則でまとめて、${}_5 C_1$×${}_4 C_4$=5通り
✔︎中継地点Sから目的地点Bまでの移動

点Sから点Bまで行くには、上2回、横3回の合計5回の移動が必要です。
全体5回($n$)の移動のうち、
- 上に2回=${}_5 C_2$
- 残り3回の動きで横に3回=${}_3 C_3$
積の法則でまとめて、${}_5 C_2$×${}_3 C_3$=10通り
最後に、点Aから点S、点Sから点Bを積の法則でまとめます。
点A-点S-点Bの最短経路
=点A-点Sの最短経路×点S-点Bの最短経路
=5通り×10通り=50通り
(解答終了)
最短経路の問題は、同じものを含む順列の公式でも解けます! しかし、計算量が多くなる場合があるので、最短経路の問題は組み合わせ$C$で解くことを個人的にオススメします!
頂点の選び方の問題

上図の正七角形の頂点を結んでできる三角形はいくつあるか。

頂点の順番を変えて状況が変化するか考えてみよう!
三角形を作るには3つの頂点を選ぶ必要があります。
仮に、頂点A, D, Eの3つを選ぶとします。

ここで頂点ADEを順番を変えて、頂点EADにします。


しかし、頂点の順番を変えてもできる三角形は同じなので状況が変化しません!
選ぶ頂点の順番を変えても変化がないので、組み合わせ$C$を使います!
基本的に、正七角形ではどの頂点でも3つ選べば三角形はできます。

異なる3つの頂点で三角形ができる。
全体7個($n$)の頂点から3つ($r$)を選ぶので、
${}_7 C_3$ = $\frac{{}_7 P_3}{3!}$= $\frac{7×6×5}{3×2×1}$=35通り
(解答終了)

頂点の選び方問題は、頂点の順番に関係なく同じ三角形ができるので組み合わせ!
委員の選び方問題

- 5人の学生から委員長と副委員長を1人ずつ選ぶ通りはいくつあるか。
- 5人の学生から学級委員を2人選ぶ通りはいくつあるか
✔︎5人から委員長と副委員長を選ぶ通り
委員長と副委員長、2つの具体的な役割を選ぶので順列です!
例えば、A, Bの2人を選んで
- 最初に選んだ人を委員長
- 2番目に選んだ人を副委員長に任命します!
すると、以下のようになります!
- 委員長: Aさん、副委員長: Bさん
- 委員長: Bさん、副委員長: Aさん
(A, B)と(B, A)では、役割が違います。
つまり、順番を変えることで状況が変化するので順列です!
5人($n$)から、委員長、副委員長の2人($r$)を並ぶ順列は
${}_5 P_2$ = 5×4 = 20通り
(解答終了)
✔︎5人から2人の学級委員を選ぶ通り
同じ役割を持った学級委員を2人選ぶので組み合わせです!
同じくA, Bの2人を選んで
- 学級委員: Aさん、学級委員: Bさん
- 学級委員: Bさん、学級委員: Aさん
役割が委員長、副委員長のように具体性がないので、(A, B)も(B, A)も同じ学級委員です。
つまり、順番を変えても状況に変化がないので組み合わせです!
5人($n$)から、学級委員を2人($r$)並ぶ組み合わせは
${}_5 C_2$=$\frac{{}_5 P_2}{2!}$ = $\frac{5×4}{2×1}$ = 10通り
(解答終了)
最後に: 順列と組み合わせの違いまとめ
いかがだったでしょうか。
順番を考慮するか否かで、順列か組み合わせの判断できます。
本記事を通して、「順番を変化すると状況が変わる」の意味やイメージを理解できたと思います!
さらに本記事で紹介した同じものを含む順列、重複順列、組分けも合わせて読むことで順列と組み合わせが完璧になります!
- 同じものを含む順列
- 重複順列
- 組分け
本日のまとめは以下の通りです。
- 順列: 順番を変えると状況が変化する
- 組み合わせ: 順番を変えても状況は同じ・変化しない
- 問題文のキーワードで、順列か組み合わせか判断できる場合がある
- 順列・組み合わせそれぞれの典型問題の解き方を覚えよう!
問題ってなると$P$か$C$か分からなくなる…. どう見分ければいいの!?